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島っこgon が行く!

《第3回》 天然の島食、『長寿鍋』はここにあり!
文・写真/金関亜紀 

食べる気力も長寿の印? 食べても食べても減らない鍋とは!

 長寿の島である。こういうところが世の中には存在するんだ……と実感した今回の島旅。ところは鹿児島沖合。屋久島、奄美大島のさらに向こうにある徳之島。あのギネスブックに世界一長生きと紹介された泉重千代さんもこの島のご出身。そんな島だからこそ、やっぱり長生きできる秘密の!? 食が存在していた。
ぐつぐつ煮える長寿鍋。ミソの香ばしい匂いに鼻はヒクヒク
ぐつぐつ煮える長寿鍋。ミソの香ばしい匂いに鼻はヒクヒク
まるごとイセエビを豪快に。島沖合では大型イセエビも釣れるようだ
まるごとイセエビを豪快に。島沖合では大型イセエビも釣れるようだ
 どどーんと鍋に放り込まれた伊勢エビ1匹と鯛1匹。
 「さあ、食べねえ食べねえ」とすすめるのは宿屋の主。こんな豪快な料理を食べさせてくれるのは民宿「金見荘」。金見崎にあるから金見荘という安易なネーミングだとバカにしてはいけない。ここの自慢はなんといっても夕食にあり。その夕食を目にしたとき、誰もかれも表情が変わる。
 「え! これ何人分ですか?」と聞くのはナンセンス。だってひとりひとりの席の前にお鍋とコンロがセッティングされ、その横にはこれでもかっといわんばかりの海の幸がお行儀よく並んでいるのだ。
なんといっても驚くのはその量である。絶対4人前だろうという量が一人前なのだから。そんな豪華な島の食に驚きと感動と圧倒されながら食べるが、食べても食べても鍋の中身は減る傾向はない。食材は、近くの海でとれる新鮮な魚介類と豊富な野菜。みそ味のスープに、アカハタやイシガキダイなどの切り身をイセエビの頭と一緒に入れ、蓋を煮る。みその香りが鼻をくすぐり始めた頃、野菜類を加えていただきまーす。
この鍋こそ、徳之島名物『長寿鍋』なのである。

新鮮なものを食べる贅沢こそ長寿の秘訣

 長寿鍋は島の人も一週間に一度は食べにくるという保障付きの島の味。島を離れた人達も、島に帰省したら必ず食べにやってくるのだと教えてくれた嶺山さんは家族4人で創業以来、この食スタイルを続けている。昔懐かしい漁なぐさみ料理『長寿鍋』は著名人も食べにくるらしく、食堂には所狭しと多くの色紙が飾られている。
 「なによりも新鮮であるということが、評判を呼んできた理由や。新鮮なものを食べる贅沢こそ長寿の秘訣よ」というご主人。
南国には珍しい花嵩岩の海岸線。あたかもムシロを敷きつめたように岩が広がり壮大な景観
南国には珍しい花嵩岩の海岸線。あたかもムシロを敷きつめたように岩が広がり壮大な景観
長寿鍋だけでも半端じゃないのに新鮮なお刺身など誘惑も多い夕食
長寿鍋だけでも半端じゃないのに新鮮なお刺身など誘惑も多い夕食
 1人前3500円、ボリュームは4人前。ひたすら口を動かしてもやはり量は変わらない。長寿というのはかくも食べるものなのか……と少々グロッキーになるもののやはり箸はとまらない。これぞ新鮮な素材の魔法というべき、長寿の魔力なのだろう。湯気の中からぷりぷりの伊勢エビや鯛の身をつまんで口に運べば、「うぅ! たまらん。美味でございまする」とおたけびあげそうに。隠し味は島の甘い島醤油で。うまい食はシンプルさが一番と再体験である。
風船のようにふくれたお腹を押さえつつ、ご飯をおかわりする事態に明日の朝が恐ろしい夕食であった。
 
宿

民宿 金見荘
鹿児島県大島郡徳之島町金見526
TEL  0997-84-9027
http://kanamiso.cool.ne.jp/


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