炊きたての白いご飯に、つやつや光る生のちりめんをパラパラかけて、「いただきます!」。
ご飯の甘さとちりめんの塩気が渾然となったときのおいしさといったら……。
今回は良質のちりめんが捕れると有名な瀬戸内海の伊吹島を訪ねた。伊吹島は香川県西部の沖合に浮かぶ。島の周囲は5.4キロ。1000人弱の島人が住んでいる。解禁日となった海には休漁日以外、多くの漁船がちりめんじゃこやイワシを求めて走り回っていた。島には18の網元があり、島全体で漁から加工まで一貫してちりめんやいわしの作業を行なう。
加工場にはいまあがったばかりのちりめんやいわしが山と積まれていた。そんな山盛りにうっとり。
「ここは、にぼしの生産で有名じゃ。いっぱいあるんじゃけえ、遠慮せんと食べればエエ!」
加工作業をしていたお母さんが蒸し上がったばかりのちりめんをすすめてくれる。白くぷりぷりしたちりめんにゆずや醤油をチロッとかける。モチモチとしたやわらかさな味わいと磯の香りが口の中でじんわりと広がった。
「生を食べられるのは島の特権じゃ。こればっかりは商品化できん。島だから食べられる味。これとご飯だけで最高やろ? 海の幸がたっぷりつまっとる」
お昼どきになると島人は蒸し上がったちりめんをひとつかみして家に戻っていく。大漁の今日はちりめん三昧の昼食になるようだ。いただいた生ちりめんを頬張りながら海を眺めていると、昼漁に出かける漁船が瀬戸内海に出かけていった。あの漁船の甲板いっぱいに、ちりめんやイワシが捕れると思うと胸がわくわくした。生ちりめんを船長は「この海があってこその島の味」という。誰もが思わず「おいしい!」と発してしまう、新鮮だからこそありのままの旨さ。それを味わえるのが島の味なのである。

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「瀬戸内のようないい漁場はそう滅多にない」という漁師さん達 |
《 しらすが食べたくなったあなたは… 》
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| 白くすきとおる輝きが新鮮さの証明! |
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| 新鮮な生ちりめんにゆずや醤油をかけて食べる。素朴だけど、なぜかぜいたくな気持ちになる |
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